「Stranger Things: The First Shadow」観劇

観劇日:2024年9月20日 19:00公演
劇場:The Phoenix Theatre

こんな方におすすめ
・Netflixのドラマファン
・観劇が初めて(ホラー、びっくり系が大丈夫)

作品タイプ
「スウィーニー・トッド」「ジキル&ハイド」「ハリー・ポッターと呪いの子」

Netflixで2016年から配信されている「Stranger Things – 未知の世界」
シーズン5の配信も予定されていますね!

舞台版はシーズン4で出てくるHenry Creelを中心に描いた、ドラマの前日譚。
2023年にロンドンで上演が始まり、2024年Olivie賞では「ベストエンターテインメント」「舞台美術」部門を受賞。

Henry Creelが、001(ワン)となり、ヴェクナとなるまでには一体どんなことがあったのか…
作品を知らない方でも楽しめると思いますが、
個人的にはドラマを履修してからの方が、より楽しめるかなと思います!

あらすじ

1959年、Hawkinsが裏側の世界と繋がる24年前。
田舎町から出ていくことを夢見るJoyce、警察官の父親とうまくいかないHopper
そして自分のラジオ番組を配信しているBob
若かりし彼らが通うHawkins Highschoolへと、Henry Creelが転校してくる。

Henryは「I’m normal」と自分に言い聞かせながらも、
抑えられない超能力や日常生活の中で幻影を度々見るように。

新しい町で、心機一転スタートをきろうと思っていた家族も不安を拭うことができない。

そんな彼に臆することなく、自然と接するPatty
学校で催されるミュージカルのオーディションで、歌が上手い彼女を超能力でフォローするHenry。
そして、行方の分からない彼女の母親も探すことに。

普通の青春が送れるかと思いつつも、彼を取り巻く影が濃くなっていき、
Henryは動物を惨殺するように。

不可解な事件が続くにも関わらず、相手にしない警察を見かねて、
Joyce、Hopper、Bobの3人は犯人捜しを始める。

ついには、自分の家族まで殺害してしまったHenryは、Dr. Brennerの研究所へ。
力を自在に操れるように開花させようと、
圧力をかけ続けるDr. Brennerとの実験の日々が始まる..

観劇してみて

いや、結構トレイラーだけでも怖くって…笑

冒頭
自然と拍手が起こるシーンがあって。
何が、どうなっては、劇場で体感してもらえればと思うのですが、
例えるなら、
レミゼの「独白」歌唱後の拍手、
劇団☆新感線の主人公が見得切って、パーンってタイトル背負う感じ、
みたいな気持ちよさです!!
若干、何が起きてるんだって置いてかれたなとも感じましたが、
作品の世界観に引き込まれる始まり方でした。

映像だと、どこか現実には起こることがない世界って、線を引けるけど、
生の舞台になると、目の前で展開するからこそ、より身近に感じる怖さ。

「ハリー・ポッターと呪いの子」を観たときにも思ったけど、
”観劇”という括りから飛び出た、新しい”体感型観劇”というようなジャンルの作品。
エンターテインメントっていう感じ

物語は、ドラマ・シーズン4で出てくるHenry Creelが、
いかにしてDr. Brennerと出会い、001(ワン)となるのか、
研究所に入るまではどんな人間だったのかが描かれていました。
言ったら、ヴォルデモートになる前のトム・リドル。みたいな感じだ笑

Pattyともいい感じで、普通の青春が送れるんじゃないかと思っていたら、
どんどん影に飲み込まれていく。
一番息子を怪物扱いしているように見える母親、変人扱いする周りの人々への鬱憤
居場所がない孤独感
それでも、どこか自分は普通の人とは違うんだって証明したい潜在的なエゴ
そういうHenryの感情がごちゃ混ぜになって、闇が生まれていくように感じた。
Henryもちゃんと人間。

ドラマから舞台へ。制作過程のメイキング映像。

日常の場面の中で急に悪夢になる場面。
歌っている声が同時に聞こえているんだけど、
音楽って、こんなに怖い演出効果にもなるんだって面白かった。
歌詞があるけど、すごく不気味な効果音に聞こえる感じ。
同じ曲でも、おしゃれなBarで聴いているのと、暗闇で声が聞こえるっていうので
全然印象が違う。

あと、シーズン4で出てくるヴェクナ流の惨殺。
ふわ~って空中に浮いて、ボキボキってなるやつね。
目の前で観るのは、なかなかショッキングな光景だった…

研究所に行ってからは、Dr. がずっと怒り狂っていて、120%パワハラ。
正直、よくそんなにキレられるなっていうエネルギーに集中力持っていかれて、
台詞があんまり入ってこなかったんだけど。
Henryの力を開花させるためのプレッシャー。怖かった。

ビジュアル撮影時のメイキング映像

ドラマシリーズに出てくるJoyce、Hopper、Bobが若いのも面白くて。
というかHenryと同世代なのか??っていうのが、意外だった。
ドラマの中でエルと出会ったときのワンは若く見えるから、
Joyce 達ほど中年だとは思っていなくて。
結局惹かれあってるJoyceとHopper。昔からなのかーいってなった。
シュッとした若いHopperがかっこよすぎたけど笑

個人的に気になっていたのが、「59 Productions」の映像演出。
2019年 豊洲・ステージアラウンドで上演していた「WEST SIDE STORY」の映像も
担当していたプロダクション。
あの公演が印象に残っていて。
ドラマシリーズが原作ということもあり、特に特殊能力の場面などは、映像使用も多かった。
個人的には、もう少し舞台ならではの表現方法があったらよかったな~とは思った!

今回の劇場

劇場は、Sohoエリアの東側・Tottenham Court Road 駅からほど近い「The Phoenix Theatre」

今回はGrand Circle(3階席)での観劇だったので、入口は裏手の扉からでした。

今の劇場の方が、物語に合わせて赤いネオン装飾があったりで、ホーキンスの世界観たっぷり。

客席階まで階段を上っていくと、お手洗いもありました。
写真ぶれてしまったけど、Stranger Thingsっぽいということで…笑

客席後方に立つと、結構高さを感じました。
座席はクラシカルな感じで、1ポンドで使えるオペラグラスが客席についていました。

座席はStalls/Dress Circle/Grand Circle の3階層に分けられていて、全1,012席。
各座席からの見え方はこちらのサイトが参考になります!

今回のチケット

公演オフィシャルサイト・ATGチケットからチケットを購入しました!
価格は65ポンドで、日本円だと13,000円くらい。(24年9月時点)
QRコードチケットが、購入後にメールで届きました。

Grand Circle B-18という席でした!(幕間の写真)

演出的に、Stalls(1階席)からの観劇をおすすめします!
上の階からの観劇だと、映像が使用される場面は特に、役者の動きとの重なりが少し嘘っぽくなっちゃうと感じたので..
より臨場感が味わえるのは、Stallsエリアかなと思います!!

最後に

ドラマでも、ちょっと目をつむりながら、見ていたシーンもあったりで。
何せ、初観劇はどんなことが起こるのか予期できないから…
少しびっくりする場面も多かったですが、
Netflixのドラマと舞台が連動して作られる試みが面白い。
シーズン0を映画館で観てみるくらいの気軽さがあって、いいなと思います!

ドラマファンの方も、ぜひ作品の世界観を生で体感できる舞台。
訪れてみてください!

「Stranger Things : The First Shadow」
上演概要


公式HP:https://uk.strangerthingsonstage.com/
劇場:The Phoenix Theatre

上演期間:ロングラン上演中
開演時間:火曜日~土曜日 19:00
     金曜日・土曜日 13:00
       日曜日 15:00 ※月曜休演
上演時間:約3時間/休憩含む
 

Cast

Henry Creel:Louis Mccartney – 超能力を持つ10代の少年。のちに、001(ワン)、ヴェクナとなる。
Victor Creel : Michael Jibson – Henryの父親。
Virginia Creel : Alex Young – Henryの母親。
Alice Creel : Lily Crawford, Scarlett Davies, Olivia Miller, Jessica Rodgers – Henryの妹。

Patty Newby : Ella Karuna Williams – 学生。母親の行方が分からない。Henryに偏見なく接する。
James Hopper Jr : Oscar Lloyd – 学生。警察官の父親を持つ。
Joyce Maldonado : Isabella Pappas – 学生。学校で開催するミュージカルを主導する。
Bob Newby : Christopher Buckley – 学生。自分でラジオ番組を配信している。
Lonnie Byers : Chase Brown – 学生。

Dr Brenner : Patrick Vaill – Hawkins研究所の監督者。Henryを実験対象とする。
Chief Hopper : Shane Attwooll – Jamesの父親。警察官。
Principal Newby : Matthew Pidgeon – Bobの父親。Pattyは彼の養女にあたる。

ほか

Creative

作・原作:Kate Trefry
原作/クリエイティブ・プロデューサー:The Duffer Brothers
原作:Jack Thorne
演出:Stephen Daldry
演出補:Justin Martin
美術:Miriam Buether
衣裳:Brigitte Reiffenstuel
照明:Jon Clark
音響:Paul Arditti
音楽・オーケストレーション:D.J.Walde
イリュージョン・視覚効果デザイン:Jamie Harrison, Chris Fisher
映像・視覚効果デザイン:59 Productions
振付:Coral Messam
ムーブメントディレクター:Lynne Page
ヘアメイク:Campbell Young Associates
キャスティング:Jessica Ronane CDG

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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